現役時、読書は情報収集や自己啓発に関わる、いわば仕事の延長みたいなもので、趣味の範ちゅうではない、という風に考えていた。
最近漸く、好きな分野、好きな作家の、読みたいと思う本を中心に、時間の制限なくゆとりを持って読めるようになり、(また、呑みながら読書する楽しみを覚え、)やっと読書が趣味と言えるようになったのかもしれない。
ところで、退職する前後から、断捨離の意識が芽生えてきて、少しずつ蔵書の整理(処分)を始めた。
一部こだわりを以て収集してきた玄洋社関連の書籍等(下欄参照)は、母校国士舘の資料室に寄贈し、次に段ボール十数箱をブックオフに売却した。今後も逐次、整理を進めていく予定であるが、手に取っていく内に、どうしても手放すことができない本もある。それらは恐らく最後まで本棚に残ることになるであろうが、最終的に限りなく本棚を空にしようと思っている。
併行して、これ以上、蔵書を増やさないように、Kindle読書に移行した。
紙の本に慣れ親しんでいるので、最初はどんなもんかと思ったがすぐに慣れ、今はこんなに便利な物はないと思っている。僅か200グラムの端末に、現在300冊以上の本が入っているが、何時でも何処へでも持ち歩け、隙間の時間があればすぐに取り出して読書ができる。文字のポイントも行間の変更も思いのまま。
しかしながら…、いかに読書をデジタル化しても、昔からの習慣である本屋さん巡りは小生の数少ない楽しみの一つで、これについてはこれからもアナログ的に続けていきたいと思う。
■国士舘資料室への寄贈書籍一覧(R3.5.16追記)
№ | 著者 | タイトル | 出版社 | 出版年 |
1 | 頭山満翁正伝編纂委員会 | 頭山満翁正伝 | 葦書房 | S56 |
2 | 長谷川義記 | 頭山満評伝 人間個と生涯 | 原書房 | S49 |
3 | 頭山満 | 幕末三舟傳 | 大日本雄弁会講談社 | S5 |
4 | 野島嘉晌 | 亜細亜先覚者列伝 | 民族公論社 | S52 |
5 | 満川亀太郎 | 三国干渉以降 復刻版 | 伝統と現代社 | S52 |
6 | 浅井正純 | 近世日本浪人傳 | 明徳会出版部 | S4 |
7 | 吉田鞆明 | 巨人頭山満翁は語る(複写) | 感山荘 | S14 |
8 | 頭山統一 | 筑前玄洋社 | 葦書房 | S52 |
9 | 都築七郎 | 頭山満 | 新人物往来社 | S49 |
10 | 藤本尚則 | 巨人頭山満 | 雪華社 | S42 |
11 | 平井駒次郎 | 頭山満と玄洋社物語 | 葦書房 | S62 |
12 | 野田美鴻 | 杉山茂丸傳 もぐらの記録 | 島津書房 | H4 |
13 | 小島直記 | 無冠の男 上・下 | 新潮社 | S50 |
14 | 小島直記 | 日本策士伝 資本主義をつくった男たち | 中央公論社 | H1 |
15 | 葦津珍彦 | 大アジア主義と頭山満 | 日本教文社 | S47 |
16 | 田中稔・中野亨・雜賀鹿野 | 頭山翁警世百話 | 皇国青年教育協会 | S15 |
17 | 薄田斬雲 | 頭山満翁の真面目 | 平凡社 | S7 |
18 | 中野刀水 | 頭山満翁の話 | 新英社 | S11 |
19 | 頭山満翁述 吉田鞆明記 | 英雄ヲ語ル | 時代社 | S17 |
20 | 田中稔 | 頭山満翁語録 | 皇国青年教育協会 | S18 |
21 | 堀田正美 | 大西郷遺訓 立雲・頭山満先生講評 | 道義新生会出版局 | S60 |
22 | 坂田敏之 | 大西郷遺訓 頭山満先生講評 | 教育評論社 | S46 |
23 | 紫垣隆 | 大凡荘夜話 | 一二三書房 | S33 |
24 | 松田豊 | 来島恒喜 復刻版 | 重遠社出版部 | S55 |
25 | 土井敦子 | 天翔る高場亂 | 新潮社 | S63 |
26 | 石瀧豊美 | 玄洋社発掘 もうひとつの自由民権 | 西日本新聞社 | S56 |
27 | 名草杜夫 | 岡本柳之助の光と影 右翼浪人登場 | 草風社 | S55 |
28 | 文藝倶楽部 | 博文館 | S3 | |
29 | 葦津珍彦 | 明治維新と東洋の解放 | 新勢力社 | S39 |
30 | 長瀬鳳輔 | 有色人の勃興 | 東京政教社 | T10 |
31 | 坂口二郎 | 野田大塊傳 | 野田大塊傳刊行会 | S4 |
32 | 石田秀人 | 野田大塊翁逸傳 | 隆文館 | S2 |
33 | 中野菊夫 | 丹青 | 四季出版 | S56 |
34 | 進藤一馬 | 立雲翁の面影 | 明道館 | S51 |
35 | 野田美鴻 | 先師録 山田悌一先生伝 | S53 | |
36 | 野田美鴻 | 先師録 山田悌一先生伝 (複写) | S53 | |
37 | 藤本尚則 | 頭山満翁写真伝 | 葦書房 | S63 |
38 | 渋沢青淵記念財団竜門社 | 渋沢栄一事業別年譜 | 国書刊行会 | S60 |