明治期に新暦に切り替えた日本ではほとんどなじみがないが、ここ横浜ではそれを味わえる場所がある。そう中華街である。横浜中華街には新年が2回やってくるともいわれている。
旧暦のため春節の期日は年によって変わるが、今年の春節は2月1日。
街全体がお祭り気分で、各通りには赤い提灯やイルミネーションが連なり、横浜中華街が最も華やぐ時期である。
だがコロナ禍、神奈川県にもいわゆる「まん防」が適用され、昨年同様に多くのイベントが中止となり、少し寂しい春節となった。
また、今週末に開幕する北京冬期五輪を前にして、本日(2月1日)の衆議院本会議で中国での人権状況に懸念を示す決議が賛成多数で採択された。日中間に漂う問題は多い。
色々あるが…、
ともあれハマッ子としては、毎年めぐってくる地元の行事でもあり、少しだけその雰囲気を味わっていただこうとEOSを肩にかけ街歩きに出かけた。
▼朝陽門
横浜中華街には10基の牌楼(ぱいろう: 門)が各所に建てられている。中でも東・南・西・北の門には風水思想に基づきそれぞれ守護神が置かれており、東に位置する朝陽門は青龍神により守られている。山下公園側にあり、みなとみらい線の元町・中華街駅からは、この牌楼を通って中華街へ入ることになる。
▼善隣門
善隣門は中華街大通りの入口にあり、中華街で最初に開設された門である。当初、この街は南京街と呼ばれており、この門ができてから中華街と称されるようになったようだ。善隣門は小生の親父が勤務した加賀町警察署のすぐ目の前にあり、この辺りはなじみが深い場所だ。
▼龍が舞う中華街大通りの春節燈花
▼同発(どうはつ)
一般の方にはどうでもよい話しだが、同発は国士舘大学同窓会神奈川県支部を立ち上げる際、その準備のために頻繁に会合が催された場所だ。当時まだ20代であった小生、職場の後輩の岩田兄などと、体育学部1期生以下の大先輩方に交じって会の末席で気を吐いていた頃が懐かしい。
▼華正楼(かせいろう)
何故かこの店の名前は小生が小さい頃から知っている。親父か、或いは親父の職場のなじみの店であったようだ。小さい頃は親父のお土産が楽しみだった。
▼天長門(関帝廟通り)
ここから三国志の関羽将軍を祀る関帝廟に向かうことにしよう。
▼関帝廟(かんていびょう)
三国志ファンの方は多いと思うが小生もその一人である。中国後漢末期から三国時代にかけて群雄割拠していた時代の興亡史であるが、劉備、関羽、張飛の三人が義兄弟の契りをかわした桃園の誓いの言葉を記憶している。「我ら生まれた日は違えども死す時は同じ日同じ時を願わん」
▼関帝廟内の関羽将軍
入口で線香(日本式と異なり太くて長い: 五本)を買い求め、中国式のお参り方法で参拝した。まず五本の線香に火を点け、香炉の前で三拝し、線香を一本供え一拝。香炉が五箇所あるので各香炉でこれを繰り返す。その後、廟の中へ。正面が関羽将軍である。厳粛な雰囲気である。
▼善隣門前の加賀町警察署の前庭にもオブジェが!