まずは上の写真をご覧いただこう。
以前、本ブログの別稿(リンク参照)に掲載した写真である。
昭和61(1986)年3月、国士舘皇居勤労奉仕団はじめ各奉仕団が、皇居宮殿北車寄(きたくるまよせ)にて、天皇陛下(「昭和天皇」)の御私謁を賜った場面である。手前が国士舘の面々。そして、後列左端のひときわ大柄な男子が当時の国士舘大学応援団団長・宇田川久雄君である。
その彼が令和4年10月16日明け方、闘病の末、身罷った。
膵臓癌だと聞いた。
61歳の人生であった。
残念なことだが、我々の世代は葬儀が同窓会となる。
彼の義理人情に篤く、男気に溢れる人柄が表すとおり、先輩、同期、後輩達が君に別れを告げるために全国から集まった。柩に納められた君は闘病のせいか大分痩せてはいたが、生前と変わらぬ精悍な顔つきで静かに眠っているようであった。
応援団はしきたりで団旗(応援団旗)を掲げ、故人を送ることとしている。
剣先を黒色の布袋で蔽い、半旗状にポールに結ばれた団旗が、平成の初期から応援団の再建(公認申請「愛好会」から「部」への昇格)を担ったOB等により掲げられた。平成年間、彼らは、当時学外OBであった宇田川君の熱血の薫陶を受けていた。
頃合いを見計らって、掲げられたポールを地面と水平の位置までゆっくりと降ろすのである。しかる後、再び直立させる。
応援団の栄誉礼である。
宇田川久雄君、団旗のもとに君を彼岸へ送る。
君のご冥福を心から祈っている。
安らかに眠ってくれ。
(国士舘大学応援団元部長・監督)
▼宇田川久雄君葬儀(R4.10.21/葛飾区東立石セレモニーホール橋本)