日曜日は基本的に「何もしない日」と決めている。
町内会の美化活動(ゴミ拾い)に出かけることはあるが、これは散歩の延長のようなもので、終わると実に清々しい気分になる。今のところ、小生にとっては労力というほどのものではない。
引退後、ほぼこの生活スタイルを通してきたが、この間の日曜日、日中の何時間かを結構、根を詰める作業に費やすこととなった。
お金の計算である。
これも町内会の(大事な)仕事なのだが、昨年度まで会計業務の補助者であったところ、今年度より主務者の業務を引き継ぐこととなった。現役の頃は部下がやってくれていたので、会計の仕事(実務)などは初めてのことだ。しかも、今までは見習いで町内会の会計業務の全体像が全くつかめていない。
そこへ早速、年度初めの大仕事がやってきた。
4月中に各組(町内会の最小単位)ごとに集められた年間の会費が、5月当初の定例会に持ち込まれた。総数38組の町内会費だ。
この集金作業は会計担当者2名で行うのだが、これが一苦労である。各組から持ち込まれる会費はお札ばかりではなく、硬貨だけで持ち込まれる場合もある。まずはこの金額を確認し、入金伝票を作成して組ごとに封入する。総額でおよそ百数十万円。ここまでが集金当日の作業である。
さあ、翌日の日曜日。
ここからは1人の作業だ。
各組ごとの入金伝票の金額をまずExcelシートに入力する。そうすると計算式に従って合計値が算出される。
次の作業はこの合計値が集められた現金と一致するかの確認である。
これが大変。
会費は組ごとに封入されているので、これを取り出してお札と硬貨に分け、計算していく。特に硬貨の集計が大変である。
詳しくは書かないが、この作業に約3時間強を要した。
途中間違いがあってはいけないと、休憩を何度か入れた。
最終的に金額が合わないとお札、硬貨の数を再確認しなければならない。それだけはないように!
はたして結果は?
Excelに表示された七桁の合計値と勘定した金額がピタリと一致した。
思わず緊張が解け破顔一笑! 自画自賛!
最近ではよく使われる物言いだが、自分を褒めてやりたいとも思った。
反面、デジタルの時代に超アナログな仕事。これでいいのか? 何か改善の余地はないか? 他の自治会・町内会はどのように処理しているのか? などと強く感じた。
硬貨の数は最終的に500枚を少し超えたが、町内会のメインBankであるゆうちょ銀行では2022年1月に手数料の改定が行われ、預け入れ(貯金)をする場合でも硬貨の枚数に応じた手数料がかかることになっている。500枚を超えると1100円、500枚以内であれば825円の手数料だ。ここは手数料を抑えるため、一部硬貨を自分の財布のお札と両替し825円の手数料となるようにした。
作業終了。
現金を金庫に納め、翌日の月曜日、ゆうちょ銀行に持ち込んだ。
現役を引退する時、「もう充分働いた」としみじみ思ったことがある。
事務を含め「仕事」とは一線を引き、町内会に関わった時は単純に汗を流す仕事をやりたいと思っていたがなかなか思うようには行かない。
まあしかし、仕事は嫌いではないので現在取り組んでいるライフワークと両立する範囲で前向きにやっていこうと思っているところである。